サバではだめで、アジでなければ「いや!」

ペンギンやカワウソのもともとの食性について詳しくは知らないですが、サバではだめで、アジでなければ「いや!」ということのようです。確かに両魚種で味や食感が異なるでしょうから、そのような違いがペンギンやカワウソの嗜好性に影響を与えているのだと思いますが、大きくはサバに対して慣れていないことによるものでしょう。

これらの動物と魚を同列にはちょっと無理があるかのかも知れませんが、例えば、養殖クロマグロはサバを好む傾向にあるものの、慣らしさえしていけばアジもまぁまぁ食べるようになりますし、イカに対しても初めは吸盤が顔(マグロの)に触れるだけでかなり嫌がり咥えることもしませんが、何かの拍子にその味をしめると大好物になります。

このようなことは養魚用配合飼料についても言えることで、動物性・植物性タンパク源の種類や配合割合などが変われば、飼料に対する魚の嗜好性も「不慣れ」なためにガラッと変わり、極端なケースでは「全く食べない」ということもありますが、プロフェッショナルな養魚家は新旧飼料を混合しながら時間をかけて馴致したり、そもそも内容が違う飼料であれば給餌方法や頻度にも異なる工夫が必要であることを理解していたりして、上手に対応します。原料の不足や高騰で飼料の内容に大きな変化が起こっている今日、これまでこのような経験を積んできているのか?の差が養殖効率に大きな影響を与えているはずです。

ペンギンもカワウソも慣れればサバを食べるでしょう。少なからず食べる個体がいることも、私の楽観的な予想を支えてくれています。食べない個体に「美味しいのかな?」と思わせるもの大切です。

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