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刺身AIロボット

中国で開催されたAIロボットの見本市や競技会が話題になっていますね。走る、跳ぶ、踊るなどの動作には優れるロボット達も、調理や服を畳むといったソフト(?)な作業には、まだ、あせあせ(汗汗)と悪戦苦闘しているような感じで、やはりAIにも得手不得手があるのだなと少し安心していましたが、そのような状況もすぐに変わっていくのでしょう。 今回ご紹介するのは、ノルウェーの研究チームによる「刺身ロボット」についての論文です。3つのロボットがそれぞれ独自に、かつ、必要に応じて共同で、刺身用の柵の形と位置を整え、包丁で刺身を切り出し、刺身をプレートに並べていきます。 形状が安定しない柔らかな柵を整え、柵に対する包丁の進入角や切断軌道・動作を制御して、切り出した刺身を優しくつまんで並べる。この一連の作業の様子を、論文最後半の補足情報(supplementary information)で紹介されている動画で確認できます。初めに材料となる柵を放り投げ入れる場面には、びっくりですが。 まだ職人さんの域に達しているわけではありあませんが、将来、洗練されたロボットが私たちの前に現れることは間違いないでしょう。お刺身やお寿司をAIロボットにお願いする時代が必ず来ると思います。また、論文の考察でも論じられていますが、人が加工や調理の作業を行えない状況でも、代わりに作業できるというメリットは、ロボットにしかない/ロボットだからこその、大きなものだと思います。 Sashimi-Bot: autonomous tri-manual advanced manipulation and cutting of deformable objects Advanced robotic manipulation of deformable, volumetric objects remains one of the greatest challenges due to their pliancy, frailness, variability, and uncertainties during interaction. Motivated by these challenges, this articl...

タコ養殖からの撤退@スペイン

タコの養殖技術の開発を進めていたスペインの企業が、プロジェクトからの撤退を発表しました。正式なコメントとしては出ていませんが、カナリア諸島で計画していた養殖場の建設が、動物福祉や持続性に関する懸念から激しい反対にあったことが大きな理由の一つのようです。技術開発では先端の一翼を担っていた事業だっただけに、大変残念に思っています。 以前の投稿でも触れましたが、タコは知性があり、痛みやストレスを感じる知覚を動物であり、このような生き物を養殖対象にするべきではないとする考えと、それに基づいた行動が今回の背景にあります。 しかし、植物を含め、どのような生物でも知能や感覚があり、そしてそこに生命があるのですから、大切に育てて、無駄なく美味しく感謝していただくことこそが、とるべき(とれる)行動としてよほど本質的に重要なもののように私は思います。命をいただくとは、このようなことではないでしょうか。 日本でもタコの養殖研究が進められていますが、単に技術面の確立を目指すだけでなく、こうした議論にも正面から向き合っていくことが求められます。 ーーー 以前の投稿 タコは猫のように賢いから。。。 挑戦すべき養殖:タコ タコの不思議と養殖と生命 Nueva Pescanova withdraw from the Canary Islands octopus farm project The company is ending the project planned for the Port of Las Palmas after five years of administrative procedures, having concluded that changes to the conditions and requirements had substantially altered the original proposal

日本の技術が育つためには

養殖に限ったことではないと思いますが、日本発の優れた技術がビジネスとして収益化や大規模化に苦戦するのは、日本だけでの実装や展開を前提とした国内完結型の考えにこだわることも、その一因になっているように感じています。 ウナギの完全養殖は、長い研究の歴史のなかで達成された素晴らしい成果であり、先日の小売販売開始もビジネスとしての緒をつける大変意義深いものであることは間違いありません。しかし、研究成果や技術をより早い段階から国内外に広く展開して、グローバルな競争と協業のなかで磨いていかなければ、クロマグロの完全養殖と同様に、技術的成功と事業的成功の間に大きな隔たりができてしまうと思うのです。この二つの成功は、必ずしも同じではないのですから。 もちろん、育種、飼料、漁場についての工夫も養殖産業の発展に欠かせません。しかし、それらを含めて今後求められるのは、海外を含めた多様なプレーヤーを巻き込むオープンイノベーションだと思うのです。「敵に塩を送る」ということではなく、日本発の技術や知見を世界のなかで競争力へと転換し、その成果を日本へ還元していく。このように循環する流れをつくることが、これからの日本の養殖にとって、ますます重要になっていくように感じます。 せっかく芽生えたビジネスの芽を疲弊させることなく、世界の中で打たれ強く育てていくことも大切なのではないでしょうか。 養殖業の成長にコストの壁 急騰飼料は輸入頼み ウナギもブリも苦慮 国際的な海洋資源の保護意識の高まりや世界の魚食ブームによる天然物の魚価の高騰などを受けて、日本は水産物を自給するため養殖産業を成長させる必要がある。ただ成長は世界に見劣りする。背景にあるのがエサや稚魚育成、養殖場運営などの高コスト体質だ。

うどんからセルロース -微生物の恩恵-

うどんから紙の原料となるセルロースができるとは、微生物の力はすごいですね。ペーパレス化がすすむ時代とはいえ、利便性、必要性から、私たちの生活はまだまだ紙に支えられています。そのなかで、原料を木材などの天然資源に頼ることがないセルロースの製造とその利用技術が、また一つ新たに開発されました。 食品ロス削減の観点からは、廃棄されるうどんそのものを減らすことが大切ですが、どうしても出てきてしまうものを、アップリサイクル的に活用する発想と技術は、とても素晴らしいと思います。調べてみると、18世紀に起源のあるパイナップル由来のデザート「ナタ・デ・ピニャ」や、その代替として19世紀につくられたココナッツ由来の「ナタ・デ・ココ」が、人(ひと)が微生物のセルロースを合成する能力を利用した始まりのようですね。 微生物の活用は、水産養殖の分野でも盛んに研究されおり、すでに商業化されているものも少なくありません。シングルセルプロテイン(微生物由来たん白)による魚粉代替、微生物発酵を利用する既存・新規飼料原料の消化性向上、プロバイオティクスやポストバイオティクスによる健康維持や免疫強化、そして、ウイルスも微生物とするなら、バクテリオファージ療法による抗生物質の使用低減や、RASタイプの陸上養殖には欠かせない硝化・脱窒プロセスなど、水産養殖も微生物に支えられています。 病気の原因となるものもいますが、世界を豊かにしてくれている/くれるのも微生物なのでしょう。 廃棄うどん、紙に変身香川大、微生物の働きで生成 香川大農学部(香川県三木町)は地元の飲食店から廃棄されるうどんの糖を原料に、微生物の働きで「紙」を生成する取り組みを進めている。

海に浮かぶ水槽

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ノルウェーの養殖会社Nordlaksが、海上に設置した水槽に初めて魚(アトランティック・サーモン)を放養しました。半閉鎖式の水槽であるため、どちらかというと「生簀」に近いのかもしれませんが、これほど大きく海に浮いた構造物での養殖の行方に注目です。 完全閉鎖式のものも含め、このような新しいタイプの養殖設備は、販売・実装の面で苦戦しているメーカーや養殖会社が多いのが現状ですが、インテグレートされたファミリー企業ならではの機動力を強みとして、自ら積極的に新しい養殖技術に挑戦している勢いはすごいですね。 今回導入したのは体重5kgほどの大きな魚ですので、試運転を兼ねた短期の生産になるでしょう。まずは、水槽の性能が期待(予想)通りに発揮され、魚が元気に育ってくることを期待しています。 Havtanken Storbåtsegga (Ocean tank big baot egg) Storbåtsegga (prosjekttittel “Hydra”) er en semilukket produksjonstank som har en kapasitet på 3120 tonn levende laks. Enheten har tett tak og vegger ned til 20 meter under havoverflaten. Den tette konstruksjonen skal hindre lus og sykdomsmikrober, som stort sett beveger seg i det øverste laget i sjøen, å komme inn til fisken. Storbåtsegga er også utviklet for å hindre rømming av fisk, ved at alle materialer i konstruksjonen har en helt annen styrke enn dagens oppdrettsmerder med åpne nøter.

紅海のカンパチ養殖

日本ではあまり知られていませんが、アフリカとアラビア半島に挟まれる紅海(Red Sea)でサウジアラビア主導による養殖産業の開発計画が、かなりの規模とスピードで進められています。 これまでヨーロッパヘダイやバラマンディ(アカメの類)などをメインに開発が進められてきましたが、近年ではブリ類の養殖も試みられてきました。この記事では、カンパチの養殖技術開発について紹介されています。 インド洋の入り江ともいえる紅海は、高塩分・高水温で特徴づけられる特殊な海域で、ここで魚を養殖するにはちょっと工夫が必要のようです。ブリ類のなかでは高水温に強いカンパチでも、時には35℃程にもなるといわれる紅海では、生簀を沈めて「冷」をとってもらう必要があり、そのためのシステムの開発が進められているようですね。高塩分の影響については触れられていませんが、興味のあるところです。 なんとか中東情勢が好転して、平和で安全な環境のもとで、計画が進むことを切に願っています。 Ducking the heat: how a submersible pen helped seriola survive a Red Sea summer US-headquartered aquaculture supplier Innovasea has announced the successful use its fully submersible aquaculture systems to grow and harvest greater amberjack (Seriola dumerili) in the Red Sea

カンパチの陸上養殖 in アリカンテ、スペイン

サーモン/トラウトに続くように、世界ではブリ類の陸上養殖(RAS)への挑戦も盛んになってきました。スペインにおけるアクティビティについては、 カディスでのカンパチのRAS を以前紹介したことがありますが、今回は他の事業体によるアリカンテでの挑戦です。まずは年間600 MT、販売予定の魚体重3 kgで計算すると、20万尾の生産を目標としているようです。ビデオにはピカピカの施設で元気に泳いでいる魚(稚魚)が紹介されています。 対象魚種にかかわらず、自然からほぼ全てのエネルギー(水流、水温等)の恵みを受ける海面養殖とは異なり、RASではそのエネルギーのすべてにコストをかけて人為的にインプットすることが求められます。赤潮や疾病などのリスク回避による利益の上振れをそれに費やしてしまうことがないようにする精密な運用を行い、また、生産する魚にプレミアム価格を前提としない事業計画を実行するといったハードルを越えていく挑戦者が生き残っていくのだと思います。 アリカンテは私がいたカルタヘナにも近く、馴染みのあるところです。頑張ってほしいですね。 (註:陸上養殖参入への検討事項については 以前の記事 もご参考ください。) La primera piscifactoría de lecholas terrestre del mundo empieza a funcionar en Alicante La infraestructura, que ha requerido de una inversión de 15 millones de euros en el puerto por parte de la empresa Aquaculture, cuenta con una capacidad inicial de 600 toneladas anuales. Alicante cuenta desde esta semana con la primera piscifactoría en tierra de lecholas del mundo.