軽石と情報公開
この記事で紹介されている沖縄での軽石被害に触れて以降、水産養殖に携わる多くの人が「自身の生簀漁場に軽石が襲来したら・・・」と思い、「軽石は今どこまで来ているのだろう・・」と心配し、「襲来への備えや襲来した場合の対策はどうするか・・・」と考えています。昨夕付けの記事にはシラス漁への影響を心配する相模湾の漁師さんも紹介されていました。
このような状況であるのに国などから提供される情報が少なすぎるのではないかと私は感じています。漁業・養殖産業に直接かかわる農林水産省や水産庁のHPには全く情報がありません。限られたルートでの情報提供はあるとも聞きますが、せめて「軽石襲来への備えとして現時点ではこのようなことが考えられます」や「現時点では豊後水道や反流による熊野灘への侵入は想定されません」など漁業、養殖業目線での情報を広く素早くやさしく提供できないものでしょうか。
他の産業や分野、例えば船舶など交通機関や発電所への影響も懸念されていることからも積極的な情報の公開/提供が望まれます。JAMSTECはニュースでもよく取り上げられている黒潮・軽石のシミュレーションをいち早く公開しましたが、それ以降は新たな情報を公式にはリリースしていません。JAXAは日々の衛星画像や拡大が可能なGSIブラウザを公開していますが、場所が限定的であったり、衛星画像そのままであったりします。気象庁についても同じようなことが言えるでしょう。せめて日々の衛星画像に「ここに軽石が映っています」や「この画像には映っていません」などのコメントやマークを添えていただければと思うのですが。。。船舶の運航に関わる海上保安庁でさえ軽石が漂流している海域の座標と地図を10月31日以降更新していません。
国や公共機関からの情報公開/提供のあり方や私たちとの間にあるギャップについて今回の軽石からも考えさせられることが多いように思えます。
JAXA
https://earth.jaxa.jp/ja/earthview/index...
https://earth.jaxa.jp/karuishi/
JAMSTEC
http://www.jamstec.go.jp/j/jamstec_news/...
気象庁
https://www.jma.go.jp/jma/menu/R03_karui...
海上保安庁
https://www6.kaiho.mlit.go.jp/05kanku/
沖縄の軽石、地魚「グルクマ」被害 ソデイカ漁に不安も(写真=共同)
沖縄の沿岸に大量に押し寄せる軽石に、東京の魚市場でも懸念が広がっている。東京へ出荷予定だったサバの仲間グルクマの半数が死んだ。モズク養殖のほか、12月に迫る「最大の食用イカ」のソデイカ漁を危ぶむ声も上がっている。「出荷は目前だったのに」。沖縄本島北部の国頭村にある国頭漁業協同組合の担当者は落胆する。蓄養していたグルクマの半数、約150匹が軽石を食べて死んだ。約300匹を2カ月間育てて脂乗りをよ
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