培養魚肉
養殖魚では代替タンパク源の開発・使用によって魚に対する栄養を担保しつつ飼料コストの削減とサスティナビリティ―の向上を目指しますが、それと同じようなことが培養肉の分野でも起こっているというのは面白いですね。
培養肉にもエサ(餌)が必要な点では養殖の魚と変わらず、エサとしての培養液とそこに含まれる他動物の血清などを他の成分で代替して安価で安定的な生産を目指す:魚も細胞も動物という観点からするとそれほど変わるところはないですね。
その一方で培養細胞をわざわざ成型して肉にするなどで無理に「魚」を目指すことが無駄で持続性のないプロセスにならないのか心配です。
魚をフィレにしたり、刺身にしたりといったプロセスとは全く逆のもののように感じます。また、培養肉には屠殺(とさつ)がなく、環境も汚染せず、またこの記事にも書かれているように環境汚染の影響も受けないなどとよく言われますが、血清は屠殺された動物由来でしょうし、その動物や他の培地成分(代替成分を含む)は環境を汚染せず/汚染の影響を受けずに生産されることもないでしょう。
周囲にインパクトを与えるという点では天然魚も養殖魚も培養肉も同じではないでしょうか。大変素晴らしい技術であるからこそ、「魚のように」や「漁業や養殖業より優れている」ということではなく、これらとは別次元の食物であり、またその生産法であることの素直な説明とアピールが培養肉に望まれます。
マグロなど高級魚、培養肉に
マグロやクエといった高級魚などの水産資源を細胞培養でつくる「培養魚肉」が2022年に実用化する。米スタートアップのブルーナルがクロマグロの培養魚肉を米国で発売する。価格は天然と同程度になる見込みだ。乱獲と人口増で消費量が増え、持続可能性の危機にある水産資源を補う食料源として期待を集める。世界の水産資源の消費量は増えている。国連食糧農業機関(FAO)や水産庁の資料によると、魚介類の消費量は200
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