ヨーロッパの養殖プロジェクト

欧州イノベーション&テクノロジー研究所(EIT)のコミュニティーEIT FoodがEUにおける養殖産業の持続的発展を目標としたプロジェクトを公募、コンペティションを開催していました。選ばれたプロジェクトの発表が先日あり、EIT Foodのホームページに掲載されています。選出された7つのプロジェクトは:

【加工】
Sustainable Seafood Processing (SuSeaPro)

【生産技術(魚類)】
Next Tuna: Creating a Sustainable Tuna Industry

【飼料】
Circular Economy Feed Ingredient for Farmed Salmon

【魚の健康】
BREEZE: A revolutionary eco-friendly system for fish health management 

【AI技術】
AGAPE: Aquacultural Global AI Platform for Europe’s Skills Passport

【生産技術(貝類)】
DELTA FUTURO: shellfish juvenile production mode

【魚の福祉】
Just Add Water: utilising world-leading technology to minimise environmental impact and maximise fish welfare of farmed salmon

それぞれのプロジェクトをあえてカテゴライズすると【 】に示した分野に分けることができますが、プロジェクトの内容と併せて俯瞰しますとEUがこれからの養殖産業に何を求めるのか?その方向性が読み取れます。日本やアジアでの養殖にはヨーロッパでの出来事は関係ないと思われていたのも今は昔。特に持続性に関しては世界をリードしており、影響力がますます強まっています。一方で魚の福祉一つをとっても、それを明文化してオペレートしている養殖会社は大手においても我が国にはないのが現状です。魚の福祉なんて、、、と思われているかもしれませんが、認証に盛り込まれて従わないといけなくなるのはあなたです。日本の持続性に対する考えやアイディアを彼らに伝えて会話し、時には協業して、良いことであれば逆に彼らの思う持続性の中に日本のものを組み込んでいくような積極的行動が求められます。日本の水産各界の責任と活性化。これにつきるでしょう。

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