第三の生簀?

近頃では陸上でのRAS(閉鎖循環式)養殖や沖合での海面生簀養殖が注目を集めていますが、他方では陸上RASでもなく、従来の海面生簀でもない養殖法の開発が進められています。ノルウェーのFiiZKによるセミクローズドコンテインメントシステム(SCCS, Semi-Closed Containment System)。Cermaqによるフルスケールの試験でまずますの成績が上がってきているようです。生簀内はポリマー樹脂で生簀外と遮断されており、取水深度の柔軟性と高い換水率を併用することでウミシラミや赤潮の影響を極限まで排除。生簀内外の環境パラメータもセンサーシステムでモニタリング・管理され、まるで海上にある陸上施設のようです。その一方、KvarøyArcticは陸上で海面養殖の実現を目指しているともいえ、あえてフロースルー式を採用したその陸上施設はRASよりも低コストででき、深度80mからの取水はウミシラミや赤潮の脅威を限りなく排除します。スラッジはバイオ燃料として利用。このようなSCCSや意図的なフロースルーによる養殖手法、かつてはRASや沖合養殖もそうだったように開拓者が途切れることなく生まれている証左ともいえそうですね。

コメント

このブログの人気の投稿

様々な増肉係数(FCR)

フィレ歩留り

飼料効率と増肉係数

シロザケ陸上養殖への挑戦

増肉係数(FCR)と給餌量

天然種苗と人工種苗のバランス

私もChatGPTに聞いてみました

昆虫とともに

エクアドル:エビ養殖のこれから

コロナ禍だから