海水で野菜(つづき)
先日、海水でのアクアポニックスについて書きましたが、「アイスプラントという植物が試されていますよ」と教えていただきました。また偶然にも、先週web開催された水産工学会のシンポジウムでもアイスプラントにふれられた発表があり、勉強になったしだいです。確かに「アイスプラント アクアポニックス」で検索してみると、なるほど、、、東京海洋大学が科研費でクエのRASとの相性を検討し、民間では小規模ながらも栽培されはじめているようです。塩分に強いといっても全海水の塩分では難しいようで、だいたいのところ1/3海水以下の塩分でないと元気に育たないようなかんじですね。海産魚のRASでは浸透圧調整にかかるエネルギー消費を低減させ、それを成長につなげるために、意図的にその程度の低塩分を適用する場合があります。飼育水の塩分を下げるためには専らサニタリーの面からも水道水が使用されるようですが、換水率を低く抑えられる最近のRASではそのためのコストもペイできるのかもしれません。ただ、塩生植物であるアイスプラントは細胞に塩分をため込む性質があり、食べると少し塩味がするとのこと。佐賀大学のグループが塩味を残しつつもカリウム含量を高くして塩分摂取過多の人でも安心して食べれるアイスプラントの栽培法を目指していますが、塩分のあることが味へのプラスとして考えられる反面、野菜としてはマイナスに捉えられがちであることがうかがえます。今回紹介する日本植物生理学会のQ&Aのページでは通常の植物(イネを代表として)では塩分0.3%(1/10海水)ぐらいまでが問題なく生育できる限界値。やはり、トマトやレタスを栽培するにはイノベーションが必要のようです。
植物 Q&A 植物の耐塩性について | みんなのひろば | 日本植物生理学会
はじめまして。 植物の耐塩性について質問させていただきたいのですが、一般に耐塩性を持たない植物が生…
コメント
コメントを投稿
コメントありがとうございます。大切に読ませていただきます。