魚粉代替の向こう
魚種や原料は異なりますが魚粉はペルー産だけでなく、アメリカ産、東南アジア産、ヨーロッパ産、アフリカ産などいろいろあります。現在の問題はこれらすべてで高く推移していることであり、よほど在庫状況や購買ポジションが良い商社や飼料メーカーでない限りはどこも苦しい状況が続いているといえるでしょう。 国産は比較的安定しているとも聞きますが、中長期的に考えると国内外の産地を問わず魚粉という飼料原料をいつまでも主要タンパク源と捉えるのはやめて、かといって、魚粉を減らして他の原料で埋める(魚粉代替)ということでなく、種々の原料を組み合わせて飼料のタンパク質を確保するコンセプトを持つことが大切なのだと思います。 魚粉は大変優れた原料であるのは事実です。しかし、家禽、微細藻類、シングルセル、昆虫などポテンシャルをもつ原料が身近にあるにもかかわらず、それらの量的(利用)および質的(品質)課題の解決に向けた理解や投資が進んでいないという事実も認識し対応していく必要があります。 魚粉、3割弱値上がり 養殖魚のエサに使う魚粉に先高観が出ている。原料となるカタクチイワシの漁獲量が減る見通しだ。漁獲枠は1割強ほど拡大したものの、漁期開始日の遅れが響く。ペルー産魚粉の国内価格は、上級品で1トン28万~28万5千円と前年同期比で3割弱ほど高い。魚粉価格の高値圏が続けば、養殖事業者が出荷する魚への価格転嫁を本格化する可能性がある。世界最大の魚粉生産国である南米ペルーでは毎年、夏(11月中旬~1月下旬ご