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養殖産業のサステナ報告

 世界の平均10%でも低いように思えますが、日本の4%は痛いですね。他の産業については不勉強で疎いですが、養殖産業の情報開示についてはどうなのでしょう? 海外では例えば 以前にも紹介 したように企業型養殖の典型であるサーモン・トラウトについて徹底した情報の開示がスタンダードになっています。試しにグローバル・サーモン・イニシアチブの ホームページ をみてみますと、それぞれの参加企業における魚の逃亡尾数やその原因、死亡率や抗生物質の使用量、さらに法令反件数やその内容と罰金額などをなんの制約もなしに確認することができます。また、それらの詳細な内容についても各企業のサステイナビリティ・レポートをみることで把握することができ、消費者を含むステークホルダーがいつでもその企業の養殖事業にある正負両面をチェックできる体制が整えられています。 しかし、その一方で、残念ながら日本国内では企業型養殖ですら、このような情報の開示はほとんどなされていないか、かなり不十分なままです。インターネット上に公開していると言われるところもありますが、Googleなどのサーチエンジンでの検索ではヒットしないURL上にあることも。。。。ブリ、マダイ、カンパチ、クロマグロをはじめ、サバ、クエ・ハタなどとともに、サーモン・トラウト、バナメイエビなど多種多様な海面・陸上養殖の発展を図る日本の養殖産業。そのサステイナビリティに対する責任も正負に関わらない積極的な情報の開示、つまりは事業の透明性の確保で生み出されるものと思われます。 日本のサステナ報告、質に課題 負の側面開示は4%のみ 日本企業はサステナビリティー(持続可能性)開示情報で質に課題があることが分かった。KPMGの調査によると、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に関する開示で、企業が与える正と負の両側面に言及する比率は4%と世界全体(10%)を大幅に下回った。情報開示の量は平均以上だが、開示に偏りが見られた。KPMGが世界58の国・地域ごとの売上高上位100社の計5800社で、年次報告書やサステナ報告書などを分

ノルウェーからの感謝:サバ

出張帰りの羽田空港で昨日放映されていました。もう一度みたいなと思っていましたが、検索すると見つかるものですね。 「日本はノルウェー産のサバの素晴らしさを見いだしてくれました。心から感謝しております。」と言われるとなんとも変な気になりますが、それが事実なのでしょう。ノルウェー水産物審議会ホームページによると、ノルウェーからのサバの輸出量(2022年)は約34万トン(63億NOK;約880億円)であり、その62%がアジア諸国に行っていますが、日本が40%にあたる約14万トンを輸入しています。日本国内のサバの年間消費量が30万トン前後ですので、その約半分をノルウェーに頼っているということになりますね。 実は日本もサバの輸出国なのですが、皮肉にもその魚では日本の国内市場と消費者を満たせないという現実があります。それがノルウェーから感謝される理由ですし、日本国内においてサバの海面/陸上養殖の検討が活発化している原因でもあります。 ニュース 焼いても煮てもおいしいサバが、歴史的な不漁です。そんななか、脂のりが良く、大ぶりのノルウェー産のサバが注目されています。■千葉・銚子港サバ漁獲量が例年の“3割以下”もうもうと立ち上る煙の正体は、炭火焼。焼いているのは、サバです。炭火焼専門店。