投稿

2月, 2022の投稿を表示しています

ウクライナ

戦争は悲しみしか生まず、地獄をさらに地獄とする。 私はウクライナを全面的に支持します。 「ロシア、25日夜にキエフ攻撃も」 ウクライナ大統領(写真=ロイター) ウクライナのゼレンスキー大統領は25日深夜(日本時間26日朝)に国民向けのビデオ演説を公表し、「(ロシア軍が)今夜、攻撃をしかけてくるだろう」と首都キエフへの侵攻に危機感を示した。「首都を失ってはならない」と訴え、国民に団結を呼びかけた。ウクライナの大統領報道官は25日深夜、同国がロシアの提案に応じ、停戦を協議する用意があるとフェイスブックに投稿した。協議場所と日時などについて交渉しているとい

ウナギ仔魚の配合飼料

ウナギの世界ではビックニュースですが、一般の方々の「なにが?」との反応もあってか、業界紙を除けばほとんど取り上げられていません。液状の餌を固形の餌に代えることができたということのインパクトがなかなか伝わらないからでしょう。液状の餌ではウナギの子供(仔魚)に与える際に多くの労力が必要で、しかも水中で崩れやすいことから水質が悪化しやすく、ウナギ仔魚の生育に悪影響を与えやすいものでした。また、原料を混合して液状にする手間と、そのようにして作成した液状の餌を上手く保存しておくことも難しかったと思います。今回の固形の餌、すなわち乾燥配合飼料の開発は、これらの問題を一気に解決した点で画期的です。また、どの魚の種苗生産(仔稚魚を作る過程)でもある程度の規模で商業的に行うには、使いやすく保存性も良い乾燥配合飼料を利用することが欠かせません。完全養殖の達成だけでは得られていなかった商業化へのパスポートが今回の開発された配合飼料であるとも言えるでしょう。基本的に魚の子供は生きて動いている餌や柔らかな餌を好み、動かず硬い配合飼料をなかなか食べてはくれません。食べてもらうことを配合飼料への餌付け(えづけ)と言いますが、どの魚でも苦労することが多いプロセスで、これが不可能では?と思われていたウナギで達成されたことに素直に感動しています。パスポート入手の次はビザ(査証)ですね。ウナギの仔魚が種苗として扱われる稚魚(シラスウナギ)へ移行(変態)するまで180日程度かかります。種苗生産を商業化するには圧倒的に不利な特性ですが、ここを乗り越えるビザをどのように取得していくのか?注目しています。 新たに開発した乾燥飼料でニホンウナギ仔魚をシラスウナギまで育成することに成功

タコの不思議と養殖と生命

無脊椎動物の養殖といえば貝類、ウニ、ホヤ、ナマコ、エビなどの養殖を連想されると思いますが、実はタコやイカについても技術開発が進められています。特にタコの養殖については活発で、生活史(ライフサイクル)を人為飼育条件下で一巡させる完全養殖の基本技術はすでに確立されており、いまのところは海外の企業が事業化へ一歩リードして市場への出荷も近く開始するという情報が流れています。 日本人も大好きなタコですが、世界的なシーフードブームで海外でも需要が伸びることが確かな反面、この瞬間でさえも各国が天然のタコ資源の獲得にしのぎを削っているのが現状で、それに並行するかのように養殖事業化に向けての競争も激しさを増してきています。 このような流れのなかで、知性も高く、痛みも感じるタコを水槽や生簀に閉じ込めて最終的に殺す(〆る)プロセスとして養殖を捉え、事業化に反対する声も高まっていると聞きますが、タコに限らず全ての生きとし生けるもののは尊重されるべきものであり、それを忘れず彼らの生命をいただくことの大切さを説くことも忘れてはいけません。命あるものを食べられないほどに作って、それが食べられずに捨てられるようなことを減らしていく取り組みもさらに拡大していくべきでしょう。 イカとタコの墨(すみ)吐きなど彼らの不思議で素晴らしい能力を子供向けにやさしく解説した今回の日経の記事ですが、頭が固まりつつある中年の私もふむふむと読み、そこで浮かんだことを書かせていただきました。 イカやタコはなぜ墨を吐くの? 敵から身を守るためだよ この前レストランに行って初めてイカ墨スパゲティを食べたよ。口の中が真っ黒になっちゃった。習字の授業で使う墨は食べられないから、それとは少し違うみたい。どうしてイカやタコは黒い墨を吐くのかな。タコやイカの仲間は頭足類。絶滅してしまったけれど、恐竜と同じ中生代に生きていたアンモナイトも同じ頭足類だ。二枚貝やウミウシなどと同じ軟体動物なんだよ。でも他の軟体動物とは大きく違い、泳いだり、体の色を変えたり

素材面からのゴーストフィッシング(ghost fishing)とゴーストギア(ghost gear)対策

人の手を離れた釣り具や漁具が意思なく生物を捕らえ、自由を奪って傷つけ、しばしば死亡するに至らすことがあります。これを「ゴーストフィッシング(ghost fishing)」といい、その釣り具や漁具を「ゴーストギア(ghost gear)」と呼びます。魚、カメ、海獣、鳥類に対する被害については報道などでよく取り上げられるので知られている方も多いと思いますが、ヒト(人間)も被害を受けうる生物であり、漁業、遊漁、潜水時における危険性が指摘されています。アンカーロープに根がかりしているゴーストギアで手を傷つけることはよくありますが、ダイバーが絡まって潮に流されたり浮き上がってこられなくなったりすることを想像するだけでなんとも言えない気分になります。生き物にとっても人間にとってもゴーストギアを出さないことが被害を出さないために最優先すべきことであるものの、現実的には出てしまうゴーストギアへの直接的な対策も急がれてしかるべきでしょう。漁労・養殖・遊漁大国の日本が責任をとっていくべきところは多く、その日本のメーカーからこのような製品が生み出させられるのは大変意義のあることだと思います。 釣り具、海中や土中で分解 NEC系が汚染防止素材 NEC傘下のNECプラットフォームズ(東京・千代田)は、自然環境で分解されるプラスチック素材の販売を始める。レジャー用品会社が2022年にも発売する釣り具などで採用される。数年をかけて海中で分解されるためごみになりにくく、排出する二酸化炭素(CO2)が少ないことを強みに、年50億円の販売を目指す。「NeCycle(ニューサイクル)」は木やワラに含まれるセルロースという物質が約50%、残りが石油